レミオロメン「花鳥風月」その2 [音楽・レミオロメン]
前に引き続きレミオロメン「花鳥風月」について、今回このアルバム宣伝なんかを見ているとなんか地雷ぽいなと思って(花鳥風月ドラマエンゼルバンクの主題歌と大々的に言っていたり)、買わない予定だったんだけれど、雑誌やアマゾンの評判を見ると思いのほか評判が良くて、試聴するとこれは期待できるんじゃないかと思って購入。
でアルバム全体の感想について前作の「風のクロマ」に比べて(レミオベストはベスト盤なので置いといて)暗くて全体的な鈍重な重さは全くなくて、全体的に明るくて、今回は前回とは異なり小林武史(Mr Childrenをプロディースしている人)がプロディースしているわけでなく、セルフプロディースのためか、前作みたいにストリングス(弦楽器)を全面的に押し出してギターの存在感が無くなっている(1曲目は例外かな)とか音の数(どう言えばいいのかな一度に鳴らす楽器の数)が少なくなって前作にあった、派手さや華やかさがなくなってきてその分シンプルになっていて、楽曲自体のもつ魅力を引き出せていますね。
また歌詞もそのこともあってか、肩の力が抜けてきているなという印象で、前回のアルバムでは正直何を歌っているのか分からないあるいは理解するのが大変なもの(記号っぽい歌詞とか)が多々見られたけれど、今回はそういう何を歌っているかわかりにくいということもほとんど無くて、昔のアルバム「朝顔」に近い感じの歌詞が多くていいですね、とはいってもまだまだ所々力が入っているなと感じられる所もあって、そういう意味からしてこのアルバムは過渡期的なアルバムといえそうだなという印象で、また原点に立ち帰ったみたいなことがアマゾンのレビューや雑誌のインタビュー記事には書いてあるんだけれど、でもやっぱり昔とはちょっと違っていてアルバム「朝顔」やアルバム「ether(エーテル)」の頃とは違い、洗練されているわけでやっぱり良いアルバムだと思う。アルバム全体のまとまりかたとか過去のアルバムを比べると、完成度に関して言えば最高傑作って言ってもいいんじゃないかな(まあ元々このアルバムに期待していなかった分喜びが大きいですけれども)。
個別の楽曲で見るとシングル曲の華やかな「Starting Over」や「恋の予感から」もそれぞれいいんだけれど、後半に収録されている、9曲目「大晦日の歌」、11曲目「東京」、12曲目の「小さな幸せ」なんてしんみりしていいな。
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